2020年4月21日
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、全国に緊急事態宣言が発令されました。
消費者の皆様においては、外出を控えなければならない中、ECサイトでお買い物をする機会や、
動画配信サービス等、これまで利用していなかったオンラインサービスへ登録する機会が増えて
いるのではないでしょうか。
新しく個人情報を登録する時に、プライバシーポリシーはしっかりと確認されていますか。
プライバシーポリシーは事業者の個人情報の取扱いについての規範です。大切な個人情報を預ける
前に、しっかりと内容を確認するべきものです。
しかし実際には、長文であったり、普段聞きなれない用語が多かったりして、しっかりと読めていないと
いう方も多いと思います。
そこで今回のJPACブログでは利用者として気にするべきプライバシーポリシーのポイントをご紹介します。
また、事業者の皆様につきましては、作成したプライバシーポリシーの内容に抜け漏れがあった場合、
トラブルに発展する可能性があります。事業者として確認するべきプライバシーポリシーのポイントも
お伝えします。
長文であることが多いプライバシーポリシーですが、特に確認すべきポイントをまとめると、以下のように
なります。それぞれの項目について説明します。
当然のことですが、自分の個人情報を取得するのが誰なのかを明確にしなければなりません。プライバシー
ポリシーには必ず記載されていますので、どのような事業者が自分の個人情報を取得するのか、最初に必ず
確認しましょう。
こちらも当然のことではありますが、個人情報を取得するには必ず「理由」が必要です。事業者は個人情報を
取得するときに利用目的を可能な限り特定し、公表する義務があります。そして、その利用目的を超えて勝手に
個人情報を利用することはできません。
個人情報を提供する前に必ず、自分の個人情報が何に使われるのかを確認しましょう。もし、その利用目的に
納得ができなければ、契約への同意は避けるべきでしょう。
「A社の商品を購入したら、B社の商品のDMがくるようになった。」といったことがまれに発生します。
おかしいと思い、プライバシーポリシーを良く読んでみたら「取得した個人情報はグループ企業と共有して
DMなどでの商品のご案内に利用します。」等と書かれていた、ということがあります。
B社はA社のグループ企業で、A社に渡した情報がB社と共同で利用されていたのです。これは個人情報の
「共同利用」にあたります。他に「第三者提供」として、他の企業へ個人情報を提供することもあります。
個人情報を取得するにあたっては利用目的に共同利用や第三者提供があることを表示することが義務付けられて
おり、プライバシーポリシーに記載されています。第三者提供については利用停止(オプトアウト)の手続きに
ついても記載されています。
この二点はトラブルが起こりやすいため、しっかりと確認してください。
預けた個人情報の利用を停止させたかったり、どのように利用されているのか知りたい場合もでてくるかも
しれません。
企業は、利用者からの個人情報に関する問い合わせ(苦情)に対応する窓口と設置し、問い合わせ方法を明確に
する義務があります。
苦情や開示・訂正受付窓口に関する情報は、多くの場合プライバシーポリシー内に記載されていますので、
この記載があるかもチェックしておきましょう。
トラッキングとは、簡単にいうとWEBブラウザ上の利用者の行動を追跡する行為です。基本的に利用者の目に
見えないところで行われます。インターネットの検索や、ウェブサイトを移動する際にどのような行動をとって
いたかによって、利用者の好みなどを把握して、興味を持つと思われる商品の広告の表示などがされるように
なります。
この機能については、プライバシーポリシーへの法的な表示義務はありませんが、その有無を表示している
事業者もいます。また、ブラウザの機能によってブロックすることが可能な場合もありますので、気になる
場合は確認をおすすめします。
以上、5つの項目について解説しましたが、なぜ確認が必要なのか、イメージできたでしょうか。
個人情報を預けるということは、プライバシーポリシーの内容に同意したということが前提となります。
トラブルの発生を防ぐためにも、最低限、ここであげた項目についてしっかり確認して、個人情報を登録して
ください。
事業者としては、プライバシーポリシーは個人情報保護法で求められている職務への対応という点から
大変重要なものです。
また、法的な義務はありませんが、サイト利用者との信頼関係を構築する上で記載が望ましいと思われる
項目もあります。
これからプライバシーポリシーを作成する事業者様においては、こうした項目をしっかりとおさえる必要が
あります。
また、プライバシーポリシーへのリンクがWEBサイト内のアクセスしやすい場所に貼られているかも重要な
ポイントです。
詳しくは当機構が発行したホワイトペーパー
「スタートアップ企業必見!『ウェブサイト利用者から信頼されるプライバシーポリシーの作り方』」に
分かりやすくまとまっていますので、ぜひそちらをダウンロードいただき、ご参照ください。
また、ネット上で見かけるプライバシーポリシーの中には、法律で求められている項目が書かれて
いなかったり、消費者に安心を与えるために、項目を追加した方がよいと思われるものが多数見受けられます。
すでにプライバシーポリシーを作成済みの事業者様においても、このホワイトペーパーを参考に今一度見直して
みてはいかがでしょうか。
当機構では、アメリカ発のグローバルな個人情報保護第三者認証マーク「TRUSTe」の認証付与活動を行って
おります。
WEBサイト、アプリの個人情報の利用、保護体制について、第三者から認定されたことを証明する
マークであり、消費者と消費者の信頼の架け橋となります。
事業者の個人情報の取扱いに対して、消費者の【4人のうち3人】が不安を抱いているなど、
個人情報保護に対する不安が高まっています。
個人情報保護について第三者から確認してもらい、信頼を一目でアピールできるようになる
TRUSTeマークは、多くの事業者にブランディングや成長の加速のために取得していただいています。
・参考:消費者の個人情報保護に対しての意識調査(JPACブログ)
またマークの付与に際して、専門家が、法律を遵守できているか、個人情報保護体制が構築できているかを
審査・コンサルティングしますので、個人情報の保護・管理への不安も解決することができます。
しっかりと個人情報保護体制について確認するため、そして信頼を消費者にアピールするため、ぜひ認証を
取得ください。
個人情報に関わる資格制度の運営や社員教育、認証付与など総合的ソリューションを提供し、個人情報保護の推進に貢献してまいります。