2021年8月4日
夏の長期休暇の時期が近づいていますが、悪意のある者にとってはサイバー攻撃の格好のタイミングと言われています。情報システムの管理者や、WEBサイトやシステムの外部関係者が不在となり、連絡が取りづらくなるため、マルウェアへの感染や不正アクセス等の被害に気づきにくく、対処が遅れてしまうことが想定されます。
さらに今年は新型コロナウイルスの感染拡大が長く続く中での夏季休暇となります。例えば、テレワークの導入でパソコンの持ち出しが容易になっている組織も多いのではないでしょうか。
休暇中に、持ち帰ったパソコンで少し業務メーラーを開き、とりあえず添付ファイルを開いたらウイルスに感染してしまった、というようなことが発生しやすい状況です。標的型攻撃やビジネスメール詐欺、持ち出したPCやUSBの紛失等、発生が想定されるトラブルが多数あります。
IPA(情報処理推進機構)が、長期休暇における情報セキュリティ対策を発信しています。組織の利用者向け、組織のシステム管理者向け、家庭の利用者向けにそれぞれ対策が掲載されていますが、ここでは、組織の利用者向けに紹介されている対策を引用、ご紹介いたします。是非ご一読の上、対策を実施してください。
長期休暇に社外での対応が必要となるなどパソコン等の機器やデータ等の情報を持ち出す場合は、持ち出しルールを事前に確認し遵守してください。
ウイルス感染したパソコンや外部媒体等を社内ネットワークに接続することで、ウイルスをネットワーク内に拡散してしまうおそれがあります。長期休暇中にメンテナンス作業などで社内ネットワークへ機器を接続する予定がある場合は、社内の機器接続ルールを事前に確認し遵守してください。
長期休暇中に使用しない機器は電源をOFFにしてください。
自宅等に持ち出したパソコン等の機器やデータは、ウイルス感染や紛失、盗難等によって情報漏えい等の被害が発生しないよう、厳重に管理してください。
長期休暇中にOSや各種ソフトウェアの修正プログラムが公開されている場合があります。修正プログラムの有無を確認し、必要な修正プログラムを適用してください。なお、修正プログラムの適用については、システム管理者の指示に従ってください。
長期休暇中に電源を切っていたパソコンは、セキュリティソフトの定義ファイル(パターンファイル)が古い状態のままになっています。電子メールの送受信やウェブサイトの閲覧等を行う前に定義ファイルを更新し、最新の状態になっていることを確認してください。
長期休暇中に持ち出していたパソコンや、データを保存していたUSBメモリ等の外部記憶媒体にウイルスが感染していないか、組織内で利用する前にセキュリティソフトでウイルススキャンを行ってください。
実在の企業などを騙った不審なメールに関する相談が多く寄せられています。こういったメールの添付ファイルを開いたり、本文中のURLにアクセスしたりすることで、ウイルスに感染したり、フィッシングサイトに誘導されたりしてしまう可能性があります。長期休暇明けはメールが溜まっていることが想定されますので、誤って不審なメールの添付ファイルを開いたり、本文中のURLにアクセスしたりしないように注意してください。不審なメールを受信していた場合は各組織のシステム管理者に報告し、指示に従ってください。
IPAのサイトでは、上記の組織のシステム管理者向けの対策の他に、組織のシステム管理者向け、家庭の利用者向けの対策も記載されています。よろしければご一読ください。
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