2017年7月31日
英国のとある企業が自社が提供する無料公衆Wi-Fiサービスの利用条件として、「トイレ掃除をすること」、「道路に付いたガムを取ること」、「迷子になった犬や猫に手を差しのべること」等のボランティア活動への参加を条件に追加し、累計2万人以上からこの利用条件に対する同意を取得できたと発表しました。
同社は消費者からの「明白な同意」の取得の実態の調査のため、このような冗談のような実験を行ったようです。ちなみに、約2万2,000人が同意をし、内容についてクレームを言って来たのはたった1人。
割合としてはたったの0.0045%だった模様です。
もちろんあくまで「実験」なので、利用規約に同意した人が実際にボランティア活動への参加を要求されることはありませんでしたが、無料公衆WiFiサービスを利用するほとんどの人が、利用規約をしっかりと確認せずにサービス利用している実態が浮き彫りになったのではないでしょうか。
ウェブサービスでの会員登録やサービス利用申込の際も同じことが言えます。
自分が今から提供する個人情報の利用目的をちゃんと理解してる方は極めて少数なのではないでしょうか。自分だけならまだしも、家族や友人の個人情報を提供する場合には特に注意を払いたいところです。
一方の事業者側にも消費者にしっかり内容を理解をしてもらってから個人情報を取得する、という心構えが大切だと思います。消費者にわかりやすい説明をすること、問い合わせに真摯に対応することもCSRの一環でしょう。
ちなみにこの英国の企業は、利用者がサービス内容をしっかり理解できるように、
1600語で書かれたプライバシーポリシーを260語にまで削減するなどの対応をしたそうです。
ビジネスの発展には、消費者を含む全ての利害関係者との信頼構築が不可欠です。
(参考)無料の公衆Wi-Fiサービスの利用規約など誰も読んでいない
URL:http://gigazine.net/news/20170718-purple-free-wifi-test/
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